開設申込書にある「共同名義の権限」とは何ですか?

開設申込書にある「共同名義の権限」とは何ですか?

開設申込書にある「共同名義の権限」とは何ですか?

共同名義口座とは、複数の名義人が1つの口座を共同で所有する仕組みで、オフショア口座(香港やシンガポールなど)でもよく利用されています。特に日本居住者が家族やパートナーと一緒に資産を管理・相続する目的で口座を開設する際に選ばれる形式です。

共同名義の権限は、口座内の資産管理や引き出しの際に、名義人それぞれがどのような権限を持つかを定めるための取り決めです。通常は次の2つの要素を指定します。

Signing Arrangement(署名権限)

口座運用や送金指示を行う際に、名義人のうち誰が署名すれば有効となるかを定めます。一般的には以下のいずれかを選びます。

  • Either one of the account holders sign singly(いずれか1人の署名で指示が有効)
  • Both (all) account holders sign jointly(全員の署名がそろって指示が有効)

通常は利便性の高い「Either」を選ぶことが多いですが、家族信託や高額資産を扱う場合など、安全性を重視する場合には「Both」を選ぶこともあります。

Ownership by Two or More Persons(所有形態)

口座内資産の所有方法を決めるもので、主に次の2つの方式があります。

  • Joint Tenants with Rights of Survivorship(WROS、生存権付き共同所有):
    共同名義人は平等な権利を持ち、誰かが死亡した場合には、その資産が自動的に残りの名義人に引き継がれます。相続手続きが不要なため、非居住者や国際投資家に広く利用されています。
  • Tenants in Common(持分指定型共同所有):
    各名義人の持分をあらかじめ決める方式ですが、死亡した名義人の持分は遺産として相続手続きが必要です。非居住者口座では認められないこともあります。

オフショア金融機関では、相続や税務の観点から非居住者が口座を円滑に運用できるよう「Either + WROS」の組み合わせを選ぶのが一般的です。日本居住者が家族と共同で海外投資を行う場合にも、将来的な資産承継をスムーズにする手段として有効です。