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2026年 中国AI株:『キラーアプリ』と収益に注目する投資戦略

中国のAI産業が2年目に入る中、投資家は実績と成長性の両方を示すAIアプリ企業に注目している。

特に生成型AIや応用サービス分野で顕著な成果が出ており、関連銘柄の株価を押し上げている。たとえば、グローバルユーザー基盤を拡大しているAI動画生成ツールを持つプラットフォーム企業は大幅に株価が上昇し、投資家の関心を集めている。同時に、AIを活用した診断ツールなどのサービス拡大に伴い、医療AI関連銘柄も堅調な動きを示している。

また、大手技術企業はAIクラウドや半導体インフラの拡張に力を入れている。例えばAlibabaは、AI半導体製造子会社「T-Head」のIPOを計画しており、半導体自立戦略を強化する動きが報じられた。これは、中国がグローバルなAIハードウェア競争で主導権を握る狙いとみられる。

AIの導入はクラウドやデータサービス需要を拡大させ、企業業績改善の潜在力をもたらしている。中国企業はAIプラットフォームとクラウド市場でシェアを拡大しており、長期的には収益増とマルチプル上昇の可能性が示唆される。

快手と阿里健康、AIで株価急騰

動画生成AI「Kling」を持つ快手(Kuaishou Technology)の株価は、2026年に入りすでに24%上昇した。グローバルユーザーの急増により売上期待が高まっているためだ。

また、医療AIチャットボットを含むサービスを提供する**阿里健康(Alibaba Health)**の株価も33%急騰した。投資家は、新しいAIサービスが医師の診断支援などで実際に収益を生み出す点に注目している。

これらの企業は香港上場のテクノロジー株指数で上昇率上位に名を連ね、DeepSeekが引き金となったAIラリーの中で“新たな勝者”として浮上した。

AIが生む収益と投資ポイント

AI投資の初期段階では半導体やバックエンド技術企業が主導していたが、現在はユーザー体験に特化したアプリやサービスに関心が移っている。

投資家は実際に収益を上げる企業に注目しており、市場のコンセンサスもこれを反映している。過去6か月で阿里健康の予想利益は24%上方修正、快手は7%上昇。一方、大手インターネット企業中心の恒生科技指数(Hang Seng Tech Index)は価格競争とAI投資負担で16%下落した。

アナリストは、AI導入による生産性と効率性の向上が見込まれるインターネット、ヘルスケア、ソフトウェア分野で、2026年に中国企業が実績サプライズを記録すると期待している。

CitigroupのJohn Yungは阿里健康のAI基盤オンライン医薬品販売拡大を、JefferiesのThomas Chongは快手のKling利用者増加が売上を押し上げると分析している。

バリュエーションと市場見通し

AI技術は企業成長の新たな機会を提供する一方で、バリュエーションの差は大きい。

  • 阿里健康:今後12か月予想PER 34倍
  • 快手:今後12か月予想PER 13倍
  • 半導体:華虹半導体、寒武紀科技などは100倍以上

つまり、実績を上げるアプリ企業は過熱した一部のテクノロジー株より割安となっている。

DWSのIvy Ngは、DeepSeekオープンソースモデルが中国AIエコシステムの発展を加速させ、2026年にはAIによる効率化で企業業績の改善が期待できると強調。消費者向けテクノロジーセクターには、ボトムアップで魅力的な投資機会が存在し、規律ある銘柄選択が可能であることも投資ポイントだ。

投資家は、単に「AIテーマ」ではなく、実績、ユーザー基盤、収益化見通しを総合的に判断する必要がある。短期的な急騰よりも、長期的な成長と収益創出の可能性が投資戦略の核心となる。